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2017年09月15日(金)『塗香』ってなあに?

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九月も半ばになりました。今年の関東地方は季節の歩みが早く、もうすっかり秋の風情です。例年ならまだまだ『暑い!暑い!』と言っている時期ですが、今年は既に彼岸花が見頃を迎えています。例年不思議なくらいぴったりお彼岸前後に咲きはじめる彼岸花。今年は調子が狂ってしまったようですね。蝉の声もまばらになりました。気の早い金木犀が甘い香りを漂わせ、秋の訪れを告げているようです。皆様お住まいの地域では如何でしょうか?

さて、今日は『塗香』のお話です。先日テレビで紹介されていたようで、このところ友人知人の間でよく話題になります。ちょっぴりブームなのかな?と言うわけで詳しくご紹介してゆきましょう。

 

『塗香』は『ずこう』と読みます

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まず読み方からして良くわかりませんね。伝統的な和漢香薬種を微粉末にして調合した粉状のお香です。お香と言っても加熱して焚くのではなく、手に取って身体に付けます。この『手に取って身体に付ける』ことから、付ける→塗るということで塗り香→塗香となったのかもしれません。

私の知る限り、真言宗はじめ密教系の寺院では、僧侶の方々が仏前に上がる際に清めの香として常用されています。真言宗のお寺で本堂に上がっての祈願をお願いすると、僧侶の方が金属製の容器に入った良い香りの『怪しい粉?』を掌に載せてくださいます。ご経験がおありの方もいらっしゃるかと思いますが、その『怪しい粉』こそ今話題の『塗香』なのです。他にも宗派に関わらずお写経を行う際、最初に身を清めるために塗香を使うという習慣もあるようです。

また護摩法要などの修法の中でも塗香を用いる場面があります。仏様にお供養させていただくための塗香なのだと僧侶の方が教えてくださいました。

 

原料の香薬種ってどんなもの?

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よく『和漢香薬種』という言い方をしますが、日本国内や外来の薬種、香木などを指します。香木といえば白檀、沈香、伽羅が代表選手ですね。これらも元々は薬種でした。例えば香りの良さから珍重される沈香も、漢方生薬としては咳止め、痛み止め、身体を温めるなどの効能があるとされます。甘い香りで有名な白檀も、漢方生薬としては痛み止め、冷えの改善、食欲不振解消などの効果があるとされます。白檀や沈香って香りを楽しむものだと思っていたら、ちゃんと漢方生薬のリストに載っているんですね。

他にも良く知られているところで生姜、桂皮、丁子、ウイキョウ、八角、龍能、没薬、安息香、乳香etc. 洋風に言えばハーブということになります。一方生薬、香薬種の中には動物性のものもあります。熊の胆、麝香などがその一例と言えます。

 

どうやって使うの?

僧侶の方は、一つまみを手に取りお作法に従って掌に塗広げて身体に塗る仕草をされます。実際に塗香を付けるのは、せいぜい掌と腕、胸のあたりぐらいに見えますが、それでも近くに来られるとふわっとお香の良い香りがします。

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お寺の本堂などでは『塗香器』という金属製の蓋付き容器があり、そこから一つまみ取って使います。僧侶の方や塗香を常用される方は、『塗香入れ』と呼ばれる木製の小さな携帯用容器の中に入れて持ち歩かれますが、『ちょっと使ってみようかな』という時は、携帯用のクリーム容器や乳液容器などでも良いと思います。木製の塗香入れはそこそこ良いお値段ですのでお試しには少々勿体ないかもしれません。

私たちが宗教と関係なく使う場合は、一つまみ手に取って掌に塗り広げ、そっと香りを匂いだり、腕に付けたりして香りを楽しむのが良いでしょう。『ボディーパウダーとして~』などと謳っている製品もありますが、手足と異なりボディーや首筋など肌の柔らかい部分はちょっとした刺激にも敏感な場合があります。素肌に付ける場合は予め少量でテストし、かぶれや発赤、痒み等の反応が無いことを確認してからのご使用をお勧めしたいですね。

 

塗香の効用

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実は私、十年以上も塗香を愛用しています。真言宗のお寺で祈願して頂いた際に初めて知ったのですが、僧侶の方に教えて頂き、以来木製の塗香入れに入れて持ち歩いています。
原料が自然のものですから、本来香りの強さはお料理に使うスパイス程度。香舗(香のメーカー)さんによっては香料をブレンドされて香りの強い製品もあるようですが、コロンやトワレのようにいつまでも香りが残るものではありません。周囲に振りまくための香りというよりも、自分自身に対して使う香りなのだろうと思います。

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薬種主体のちょっとスパイシーな香りは、不思議に気持ちをシャンとさせてくれますね。人込みで気分が悪くなった時、気分転換に、眠気覚ましに、『ここ一番!』という時の気合いに、瞑想の連れに、塗香でリフレッシュしています。お値段も10~15g入りで千円前後の物が多く気軽に買えるお手頃価格です。

先人達から脈々と受け継がれてきた生活の知恵、そして香りの文化。慌ただしい日々のリフレッシュポイントに、『塗香』お勧めです!

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