2014年06月15日(日)在来工法とはここが違う!ツーバイフォーの作り方(2)
6月になりました。関東以西の地域では梅雨=雨の季節ですね。GLホーム本社のある東京地方でも、入梅以来降るわ降るわ・・・1週間以上ず~っと毎日雨が降りました。ここに来てようやく中休み。梅雨入り早々のこんな長雨、大雨は珍しいことです。入梅前の猛暑と言い、今度は降り続く雨と言い、近年気象現象が極端になってきているように感じます。つい15年ほど前まで関東地方では、6月1日と10月1日に衣替えをするのが通例でした。学生さんやお巡りさんなどの制服も6月1日から9月30日までが夏服です。しかし昨今は5月も10月も半袖が大活躍!いつしか一斉衣替えの風習も廃れてきたようですね。
さて、今日は表題の通り、「ツーバイフォーの作り方」シリーズの2回目です。いわき展示場のご紹介でちょっと間が空いてしまいましたが、そのいわき展示場で撮影された建築現場写真を使って、普段はあまり目に入らないツーバイフォーの建築過程をご紹介して参りましょう。 「ツーバイフォーの作り方(1)」はこちらです。
基礎が出来上がるとこんな感じになります
前回は基礎底板部分のコンクリートを打ち終わったところでしたね。立ち上がり部分はまるでフェンスのように鉄筋が立ち上がっている状態の写真でした。次に撮影が出来たのは、基礎が全部出来上がって、さて1階の床を作り始めましょうと言うタイミングでした。で、基礎が出来上がると写真のような状態になります。前回の写真と比べてみると、フェンスのように鉄筋が並んでいたところに基礎の立ち上がり部分が出来ているのが良くお解り頂けると思います。
上の写真。手前側の3ブロックほど、色が濃くなっている部分はなんだか立ち上がりが浅いように見えますね。この3ブロックL字型の部分は、ミッドテリア(屋根のある洋風縁側のようなところ)に当たる部分で、木の床ではなく玄関同様のコンクリート土間+タイル張りの仕上げ予定。そのため嵩が高くなっているのです。
クローズアップするとこんな感じ。門型に基礎が切れている部分は、部屋のブロックを超えて床下を風がまんべんなく通り抜けるように、作られたいわば床下通気口です。見えないところにもこんな通気口があるからこそ、ちゃんと床下を風が通り抜けてくれるのです。建物が出来てしまうと、お客様がご覧になる機会はほとんどどない部分ですね。
さて次は土台を敷いて・・・
土台とは、基礎の上に置くパーツ。基礎に打ち込んだアンカーボルトを貫通して、しっかり留め付けます。コンクリートで作る基礎部分と、木で作る建て屋部分とを接続するとても重要な部分、まさに土台です。これはツーバイフォーだけでなく、在来工法にもある部材です。
しかしその前に・・・土台と基礎の間に何か黒い物が挟まって見えますね。用意された材料の上にも、何か黒いパーツが乗っかっています(左上の写真)。実はこれ、基礎パッキンと呼ばれるパーツで、床下の通風喚気を確保するためのものです。木造住宅の基礎部分に一定間隔で30㎝くらいの横長方形の穴が空いていて、金属製の格子がはまっているのを見たことはありませんか? これが従来行われてきた床下の通風換気のための「床下換気口」と呼ばれるものです。でも昨今の住宅にはこの床下換気口が無いものが少なくありません。大切な建物外周部の基礎は強度面を考えれば穴など無いに越したことはありません。また大きな穴を開けると、格子をしていてもネズミや虫が進入したりと言うリスクもありますね。この基礎パッキンは高強度の素材で出来ていて、下の写真のようなアミアミ構造になっています。基礎と土台の間にこれを挟むことで、建物全体の外周部に隙間を作り、床下の風通しを良くすることが出来るのです。なのでこの基礎パッキンを使えば、床下換気口を作る必要はありません。今では当たり前のように使われる基礎パッキンですが、これを発明した人って凄いですよね。日本の住宅の工法を変えてしまったのですから。
さて土台はと言うとなにやら四角い柱?在来工法と同じ柱かな? いいえ、これはフォーバイフォー(404=4inch×4inch)と呼ばれる部材で在来工法の部材とは異なります。よく見ると細い黒い線が2本長手方向に平行して入っているのがお解りですか?実はこのライン、接着剤なのです。部材にプリントされているとおり、『構造用の集成材』なんです。限りある森林資源。見えないところですから、強度が担保できれば、集成材で効率よく利用した方が良いですね。現代は接着材がとても進歩しているので、むしろ集成材の方が強度が出ると言う意見もあります。もちろん防蟻防腐処理が施されていますよ。
土台に銀色の金物?これはなぁに?
一通り土台の敷込みが終わるかなと言う頃になると、あれあれ、職人さんが木の部材に銀色の金物を並べて取付けていますよ。良く見ると木の部材は土台と同じ部材が並べてあるようです。おやおや、向こうの職人さんはもっと長い部材に同じ金物を・・・。
この土台のようなもの、金物を付け終わるとひっくり返して基礎の平らな部分に並べて行きます。そう、これが床を支える構造材になるのです。
神社仏閣などの古い建物の床下を見ると、規則正しく縦横に整列して石が置いてあり、その上に柱の様なものが建てられているのを見掛けますね。この石を束石=ツカイシ、柱の様なものを床束=ユカツカと言います。そして今、職人さんが取付けていた銀色の金物は、この束石と床束に相当するもの。1階の床組をしっかり支える部材だったのです。
しかし考えてみるとちょっと変ですね。これでは在来工法の床組で使う大引=オオビキと呼ばれる部材と同じ使い方。ツーバイフォーの場合、1階の床組は、床根太になるツーバイ材をもっと細かい間隔で並べて床を構成するのではなかったかしら?
確かにそうですね。しかし工法はいつの時代も進化してゆきます。現在ではこのように床根太の代わりにおよそ90㎝間隔で大引を配置、その上に厚さ24mmという分厚い合板を張って床を構成する方法が多く採用されています。従来工法では合板の厚さは12mmが一般的でしたから、その厚さは2倍にもなりますね。この方法を採用するのはもちろんメリットがあるから。どんなメリットなのでしょう。そしてこの先現場はどのようになってゆくのでしょうか?
今日のレポートはここまで。次回もどうぞお楽しみに!
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