2015年09月22日(火)我が家の防災対策~台風・風編~
お彼岸も過ぎて、いよいよ秋本番。秋分の日を境に、太陽はどんどん高度を下げてゆきます。ということは、だんだん夜が長くなって、だんだん日差しが室内に深く入るようになってくるということなんです。そういえば、南側のお部屋ではいつの間にか室内に日差しが差し込むようになっていませんか? それだけ太陽が真上ではなく、斜めから照らす様になってきているということですね。レースのカーテンに当たりキラキラとはじける日差しを見ていると、季節の移ろいを感じます。
現実に起きてしまった大水害
前回このコーナーの話題は雨の災害についてでした。降り方でどれくらいの時間雨量なのかを知る目安や、どれくらいの時間雨量でどんな事態になるかなど、報道される言葉や表現と実際の雨の降り方を結びつけて現状を判断するポイントなどをご紹介しましたね。エピローグでは『テレビでは大雨や台風の警戒情報を頻繁に流していますが、あまり頻繁になると今度はオオカミ少年現象。『あぁまた言ってるけど、きっと大丈夫だろう、いつも何でもないし・・・』これが命取りになることがあるのです。』とご紹介しましたが、北関東の大水害では、本当にそんなことが起きてしまいました。『まさかここまで来るとは思わなかった。』、『まだ大丈夫と思っていた。』 逃げ遅れて救出された人の多くは、インタビューに対しこのように答えていました。
でもそうなんですよね。どうしても『避難して何でもなかったら、一人で大騒ぎして恥ずかしいし…』、『今までも何もなかったのだから、きっと今回も大丈夫!』なんて考えてしまいます。しかし命を守るためにはそんなことは言っていられません。自然のチカラには到底太刀打ちできませんから、気象情報をチェックし、現状を正しく判断して、とにかく早めに安全な場所へ移動することが大切です。先日の北関東の水害は、そんな当たり前だけどなかなか出来ていない大切なことを、私たちに教えてくれたような気がします。
風の災害について考えてみましょう
もう9月も下旬に入りますが、一年で一番多く台風がやってくるのが9月、そして二番目に多いのが10月だそうです。まだまだ油断はできませんね。一般に『秋台風は風が強い』と言われます。今日は台風や竜巻などに備え、風の災害について考えてみましょう。
近年台風だけでなく、竜巻や突風の被害も各地で散見されるようになってきました。『大気の状態が不安定なので、急な激しい雨、雷、突風などに注意してください!』という気象キャスターの言葉も、なんだか聞き慣れてしまったような気がします。この現象には、日本近海や太平洋での海水温の上昇が関係していると言われていて、これも地球温暖化の影響の一つということのようですね。今後はスーパー台風、超スーパー台風が日本にやってきたり、国内でも竜巻の発生する可能性が高くなってゆくといわれています。
水害と異なり、風害は目に見えにくく、突然襲ってくるのが怖いところです。『大したことないなぁ~』と思っていると、いきなり強い風になって、物が飛ばされたり、ひっくり返されたり、家が壊されたり。しかも暫くすると『一体何がどうなったのか???』というような激しい被害の痕跡だけが残されて、すっかり静まり返ってしまいます。更に竜巻の場合は、まるで生き物のように通り抜けて行き、被害も比較的狭い範囲に集中的な深い爪痕を残します。私は一度竜巻の被災地を訪れたことがあるのですが、平屋の家屋が家ごと飛ばされて畑に移動していたり、電柱が根こそぎひっくり返っていたり、本当に『どうやったらこんなことになっちゃうの?ゴジラでも現れたのでは?』と目を疑うような惨状です。気密性の高い住まいで、快適な都市生活をしていると、ついつい自然の驚異を忘れてしまいますが、風を侮るなかれ!一旦怒り出すと手を付けられなくなるのが風の神様と心得ておいた方が良さそうです。
台風による死者、意外にもその多くは強風によるもの?
平成16年に大きな被害をもたらした台風18号。9月5日に中心気圧925hpa、中心付近の最大瞬間風速45m/sとなり沖縄本島を通過、その後やや衰えて9月7日には945hpa、最大瞬間風速40m/sで長崎に上陸、佐賀、福岡、山口と通過して日本海を北上、08日には970hpaで東北・北海道地方に接近して温帯低気圧になりました。この台風による被害は、西日本、北海道を中心に死者・行方不明者46人、負傷者1,399人、住家の損壊64,993棟、住家の浸水21,086棟に達しました。気象庁の資料によると、死者の多くは強風によるもので、台風の接近中に屋根に上っていて飛ばされて転落したり、飛んできた瓦が当たったりするなど屋外での作業中に被害に遭う方が続出したとのこと。ちょっと意外な気がしますね。そして住家の浸水約2万棟に対し、損壊が6万4千棟。これも風の被害が大きかったことを表しているようです。
近年気象に関する情報は、予報精度が非常に高くなった上に、ニュースなどで大きく取り上げられて、ほとんどの人は十分に耳に届いていると思われます。それでもこうしてたくさんの人的被害がでてしまう。しかも強風の中、屋外に出ての事故が多いとは・・・。恐らく予想外の状況に『これは大変!なんとかしなくては!』と思ってしまうのでしょうね。
耳で聞く『風速25m』の印象と実際の風速25mの威力は大違い
テレビの台風情報を聞いていて、『風速25mの風』と聞くと、みなさんはどのように感じられますか? 風速50mだの、70mだの、スーパー台風の話を何度か聞いているうちに『なんだ、25mなら大したことはないな』と思うようになっていませんか? 実は私自身も『30mくらいまでなら大したことはないだろう』と根拠もなく思っていました。
上の一覧表は気象庁の資料から抜粋したものです。実は平均風速25mの風というのは、『トラックが横転し、根の弱い樹木は倒壊し、一部の金属屋根は剥がれ、屋外での行動は極めて危険』な状態なんですね。それもそのはず、最大瞬間風速は40mほどと平均風速の2倍近い強さになるのです。風速25mの風だって、時速90kmで走る車の窓から顔を出して受ける風とほぼ同じ強さ。いやはや侮ってはいけないことが良く解ります。
強風が来るかも?と思ったら備えをしておきましょう
風害の場合は、緊急時の非難というよりも、先ずは備えが大切です。推奨される強風への備えをご紹介しましょう。
(1)強風は台風シーズンと春先に多いもの。年に2回は屋根や家の外回りの点検をしておきましょう。(屋根材のずれ、剥がれ、ひびなどのチェック、雨戸や雨樋にガタつきはないか、モルタル壁に亀裂はないか、板壁に浮きや腐食はないかなど)
(2)鉢植えや物干し竿など、屋外やベランダに置いてあるものは、家の中に入れるか、飛ばされないようにしっかり固定しましょう。飛ばされてしまうと、他の人や他の建物などにぶつかって加害原因になる可能性もあります。
(3)プロパンガスの固定、看板、自転車、ガーデニング道具、アンテナ、ゴミ箱など、家の周囲においてあるものをチェックし、飛ばされないようにしっかり固定するか家の中に入れるようにしましょう。
(4)強風による飛来物対策として、カーテンを閉め、窓に近寄らないようにします。必要であればテープを張ったり、外から板を打ち付けたりして補強します。(昔は良くやっていましたね。)
(5)万が一強風で窓が割れてしまったら、そのままにしておくと割れた窓から吹き込む風で屋根をはがされます。風が抜けられるように、反対側の窓を開けてしまうのも一つの方法と覚えておきましょう。風が吹き抜ければ屋根を持ちあげようとする力が小さくなり、被害を少なくすることができます。
(6)窓が割れてしまい、降雨などで風の通り道を作れない場合、すぐにベニヤ板などで割れた部分をふさぎましょう。板などが見つからない場合は、慌てずに畳を上げて割れた窓の部分に当てます。屋根を持ち上げられないよう、速やかに風の吹きこみを防ぎます。
(7)避難をする場合は、早めに飛ばされそうなものの固定や屋内への取り込みを済ませ、風が強くなる前に安全な場所に避難します。風が強くなってからの避難は、飛来物や転倒などかえって危険な場合がありますので、できるだけ頑丈な建物に身を寄せて、強風が収まるのを待った方が賢明です。
防災は、正しい知識と早めの対策、早めの避難が大切です
こうして考えてみると、雨も風も地震も、防災には共通のポイントがあることが分かりますね。先ずは流れてくる情報の内容を正しく理解し、適切なリスク判断を行うということ、そしてお決まりのようですが、侮らず、早めの対策と早めの非難です。自然災害で被災された方の多くは『まさかこんなことになるとは思わなかった』とおっしゃいます。気象現象が激しくなりつつ昨今、『まさか~にはならないだろう。』を『もしかしたら~になるかもしれない。』に置き換えて、防災の心がけを怠らないようにしたいものです。また新たな台風が発生しているようですが、どうか被害がありませんように!
writed by Y
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